英国の美意識薫る2モデルから新バージョンが登場　ブランドトップの新作プレゼン
【アーノルド＆サン】

【プレゼンター】
バートランド・サヴァリー氏
アーノルド＆サン プレジデント

今年一番の自信作であり、私自身も気に入っているのが「グローブトロッター ナイト」だ。これは北極点の上空から見た北半球を大胆にダイヤルに落とし込んだワールドタイマーで、われわれの独創性がよく現れたモデルと言っていい。

2年前に発表したファーストモデルは太陽の光を受けている北半球のイメージだったが、今年の新作は夕闇をテーマにダークな色調でまとめ上げた。グレーとブルーで表現された夕闇のニュアンス、そこに街の灯りとして手作業で銀を塗布した職人のタッチも非常に心地いい。リクエストがあれば南半球バージョンも提供する。

そしてもう一つ、独自性を求める日本のトレンドセッターを意識して製作したのが「ネビュラ 38 スチール」。直径38mmという小ぶりなサイズは日本人の手首にも馴染み、またスケルトン時計でこの小径は珍しい。

文字盤の中央に向いた扇形のブリッジで各種パーツを固定するスケルトンムーブメントは、独自の美的センスと技術的スキルの融合。英国の時計製造の伝統とスイスの高水準の時計技術というわれわれのアイデンティティーを象徴する。

この「英国のルーツとスイスの時計技術」というアイデンティティーを、これまでと同様に今後も発信していく。数年内にはブランドのDNAというべき時計師ジョン・アーノルドの偉業を掘り起こした新作を発表予定だ。

ドーム状のダイヤルに北半球を描いたワールドタイマーの新作。中央の地図とその外周にある24時間リングから各地の時刻を読み取る。2年前の発表時は昼をイメージして陸や海が鮮やかに彩色されたモデルだったが、今年は夕闇をテーマにグレーとブルーで北半球を表現した。ワールドタイマーの調整までリュウズ一つで行える操作性の高さも特筆に値する。

整然と並ぶ扇形のブリッジ、対称的なデザインを特徴とするスケルトンモデルを小型化した2020年のニューモデル。7時位置にスモールセコンドを備える。38mmという小径ながら、ツインバレルを採用し90時間のパワーリザーブを確保している。