【プレゼンター】
ダビデ・トラクスラー氏
パルミジャーニ・フルリエCEO
ヒジュラ暦という異文化への冒険
今年、われわれにとって大きなマイルストーンとなったのが、ヒジュラ歴の永久カレンダー機構だ。この全く新しい複雑機構の製作は、文化的・技術的な冒険だったと言っていい。ブランドのルーツでもある修復の仕事から得た経験とクリエーティビティー、特許を取得した置き時計の製作、そしてヒジュラ暦という異文化の学習と技術的なチャレンジの賜物である。
レディースでは、「トンダ メトロポリタン」に新しいモデルが加わった。ケースサイズは33mmと36mmの2サイズがあり、ダイヤモンドも最高品質のものを選りすぐった。
今年はさらに「トンダ」コレクションから新しいコンプリケーションを搭載したモデルも発表する予定がある。ただ、今年はチームの安全を優先的に考えているため、残念ながらローンチはもう少し先になる。
いま起きている危機は、われわれの生き方やビジネスのあり方を変えている。個人的に思うのは、今後はグローバルからローカルに再度目を向けるようになるということ。消費者の反応が世界各地で変わる、新しい局面が始まると予見している。
ヒジュラ暦 パーペチュアルカレンダー
主にイスラム教社会で使われるヒジュラ暦の永久カレンダー機構を新開発、それを搭載した新作がこのモデル。ヒジュラ暦は西暦622年を元年とし、1年354日を原則とした不規則な太陰暦に基づくため、機械式でその暦を表示できる時計は歴史的に見てもごくわずか。このブランドの技術開発力の高さが見て取れる。
トンダ メトロポリタン
今年、新モデルが加わった女性向けの本格機械式コレクション。マザー・オブ・パールのダイヤルとそこにあしらわれたレースのようなゴールド製モチーフ、さらに独特のインデックスやエルメス製カーフ・ストラップなどが相まって、優美かつ高貴な印象を放つ。6時位置にスモールセコンドが備わる。機能、素材、サイズの違いで8通りのスタイルから選ぶことができる。
問い合わせ情報
パルミジャーニ・フルリエ
TEL:03-5413-5745
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