この時計は、こんな男を物語る

・誠実であることを大切にする
・理にかなった発想を好む
・男らしさにも上品さが必要だ

ダイビングウォッチの意義ある進化

1950年代、時代はプロ仕様の本格的なダイビングウォッチを求めていたが、ジャガー・ルクルトは独自の解決策でこれに応える。水面浮上の時間をアラームで知らせる機構を搭載し、音の伝達を良くするための3層のケースバック、回転式インナーベゼルを備えた「メモボックス・ポラリス」がそれだった。1968年のことだ。

一昨年、50周年を記念して、名作の評価の高いオリジナルモデルを基本的に踏襲して復刻。今年はケースバックがサファイアガラスのシースルーとなり、アラーム打鍵のハンマー動作を見ることができるようになった。それに伴い、打鍵機構のリデザインのみならず、オープンワークのタングステン製ローターから透けて見えるムーブメントの装飾などディテールが一新された。防水性能も200mから300mに強化されている。打鍵機構はゴングの取り付け位置が変更されたが、人気の高いアラーム音は変わらず“スクールベル”音のまま。

さらにダイビングウォッチとしての要件(防水性、堅牢性、視認性、操作性など)は十分に満たしながら、同時に時代に合ったデザイン性の追求は忘れない。といっても過剰な装飾があるわけではない。あくまでもアンダーステートメント。上品なのだ。本モデルにしてもスポーツウォッチにありがちな派手さはない。いたってシンプルでシーンを選ばない。

ダイビングウォッチにアラーム機構を搭載するなど、ミニッツリピーター製作に150年以上もの歴史があるジャガー・ルクルトでなければ到底思いつかない。反転式ケースという「レベルソ」の斬新な発想と通じるものを感じる。

なお、このモデルのローンチにあたり、ジャガー・ルクルトはイギリスの俳優でダイビングを愛するベネディクト・カンバーバッチとともに短編動画を制作。ダイビング、瞑想、そして時間への意識を描いている。

今年の新作ではケースバックがシースルー仕様になり、アラーム打鍵のハンマー動作を見ることができる。ケースバックの縁にはCOSC(スイス・クロノメーター検査協会)の規準より高い自社品質テストをクリアした証しとして、「1000 HOURS CONTROL」の刻印が入る
「ポラリス・マリナー・メモボックス」。ケース、ブレスレットはステンレススティール。ケース径42mm。自動巻き。300m防水。186万4000円(税別)
問い合わせ情報

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ジャガー・ルクルト
TEL:0120‐79‐1833

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