人を想い時間を想うことがエルメス流クリエーションの源泉　ブランドトップの新作プレゼン
【エルメス】

【プレゼンター】
ローラン・ドルデ氏
エルメス・オルロジェ社CEO

並外れた想像力にあふれ、流行をも超越する時間、心地よく続く遊び心とユーモアにあふれるひととき、そしてある物語が感動を呼び起こす瞬間――。メゾンが目指すのは既存のものを再現することではない。単に時刻を表示するだけでなく、時間とのかかわり合いを築き上げるようなオブジェを直感に従って大胆に生み出す。それがエルメスの時の解釈に基づいた時計づくり。

新作の「エルメスHO8（エイチ・オー・エイト）」は業界のトレンドに逆行するこの独特の解釈を、今まさに表現する時計。そのフォルムを通して人と時間との関係性が描き出される。スクエアの形状や内部のムーブメント、鉱物とテクノロジーを感じさせる素材が表現する信頼性。一方、丸みを帯びたディテールや文字盤のタイポグラフィー、グラフェン複合素材からはセンシュアルな印象が醸し出される。感覚的で軽やかなのに男らしい、つまり“シャープでありながらもセンシュアル”な時計。そしてまた“時間は厳密かつ体系的に定量化できるが、そこには質も備わっている”という思想の具現化でもある。

時の流れを気にかけて現代を生きる人々、時間が持つ意味を探求する人々にこそふさわしい時計。毎日身に着ける時計、あらゆる場面に適応する時計という視点で選ぶなら軽量で現代的なチタンモデルとなるだろう。

今年誕生した新コレクション。丸みを帯びたケースやベゼル、数字のデザインがいかにもエルメスだ。写真のモデルはケースにグラフェン複合素材を使用。ポリマーや金属を混合した素材で軽量かつ堅固な特徴を持つ。意表を突かれるほどの軽さもまたエルメスらしい遊び心。

こちらはチタンモデル。スクエアからラウンドへと変化するようなケースとベゼルの意匠、優雅な個性がある数字書体によるモダンでスポーティーなデザインはさすがエルメスだ。