ベルトレスで腰周りがスタイリッシュに決まる～アントレ アミ【夏のスタイル】

ファッションディレクターの青柳光則さんは「ただいつも着ているスーツの上着を脱いで、ネクタイをはずすだけの間違えた着こなしが定着しては本末転倒」と指摘する。【夏のスタイル】と題して、青柳さんにお薦めのスラックスを選んでもらった。

クールビズが定着し、シャツ姿に気を使う人は増えてきた。ところが、スラックスについてはあまり意識が向かないようだ。クールビズにもスーツの組下パンツをそのまま代用している人は少なくないだろう。

実はいま、夏のメンズスタイルはスラックスのシルエットが最重要ポイントというのが定説となっている。美脚、脚長を意識したパンツ専業ブランドが登場し、それぞれに美しいシルエットのスラックスをリリースしている。

ここ数年来、ノープリーツが一般的だったが、今年は特にプリーツ入りがリバイバルし、穿き丈はワンクッションやハーフクッションではなく、靴にスレスレ触れるくらいのジャストレングスがトレンドになるなど、変化の時を迎えている。

エグゼクティブなら、自分をアップデートさせる意識をビジネススタイルにも取り入れたい。そうした感度の高さは、ビジネスセンスを磨くことにも通じるはずだ。

アントレ アミは、ファッション先進地・イタリア発のパンツメーカー。やや短めの穿き丈でパンツのシルエットをすっきり見せるスタイルで注目を集めたブランドだ。ビジネススタイルにも使えるスラックスにもそのエッセンスを取り入れ、人気を博している。今年のトレンドはプリーツ入りのゆったりした腰周りと、裾にかけて絞っていくテーパードシルエットだ。アントレ アミのこの一本を選べば、最新のトレンドをビジネススタイルにも無理なく取り入れることができる。

アントレ アミのスラックスは、ウェストにプリーツが2本入っている。そのため腰回りはゆったりとした丸味あるシルエットを描く。ウェストには「持ち出し」と呼ばれるボタン付きのタブが長くとられていて、しかも幅があるため腰回りへのフィット感が非常によく、ベルトなしでもしっかり留まるのがうれしい。ウェストの締め付けがないため着用感は軽く快適。夏場特有のベルトの締め付けによる不快感もないため、クールビズにぴったりといえるだろう。

見た目や手触りは普通のウールパンツだが、ポリウレタンを混紡されているため生地に伸縮性が備わっている。そのため着席したり、しゃがんだりしても、ふとももや膝が窮屈になることがない。その快適さは、一度穿いたらやめられないほど。ストレッチ混素材は、いまやスラックス素材の新定番となっている。