Q 海外からの客人を迎えるときは
A 王道の英国スタイルで、歓迎の気持ちを伝える
グローバル化が進行する昨今、ビジネスの相手が外国人であることも多い。なかでも欧州のエグゼクティブは、ドレスコードに厳格で、それを基準に人を判断することもあるので気をつけたい。初対面ならなおのこと、フォーマル度の高いグレー系スーツの装いで臨むのが安心だ。英国では服に柄が入るほどカジュアルとされるため、ハッキリとわかるチェックやストライプの一着は避けるほうが無難だろう。もちろんシャツは白無地が基本。できればネクタイもレジメンタルや大柄なものではなく、スーツと同系色の穏やかな無地を選べば完璧だ。
dunhill(ダンヒル)のスーツの魅力とは?
創業1893年の英国の老舗ダンヒル。伝統の仕立てによる本格スーツは、着るだけで風格が滲む。写真の一着はグレーのなかでも清涼感を備えたブルー味のある新作だ。
青柳さんが教える英国調を取り入れる方法
ファッションディレクターの青柳光則さんが、英国調を上手に、無理なく取り入れる方法を解説する。ぜひ、スーツの着こなしのヒントとして覚えておきたい。
POINT1 遠目に気づかれない程度のチェック柄を着る
ビジネススーツに使われる柄は、一般的にストライプが多い。だが、英国調を取り入れるならチェック柄を用いるのがいい。
「実際はロンドンのエグゼクティブを象徴する銀行マンは、バンカーストライプと呼ばれるピンストライプ柄を着る人も多いようです。しかし伝統的な英国スタイルならチェック柄をおすすめしますよ。あまり柄が目立つものは着にくいと思いますので、遠目に無地に見えるものならいかがでしょう」(青柳)
POINT2 ダブルカフスのシャツを取り入れる
袖口でフォーマルな印象を感じさせるダブルカフスのシャツも、英国紳士を装うのに相応しい。
「フォーマルを基調とする華やかなスーツスタイルは、紳士の国らしく極めて英国的といえます。ダブルカフスのシャツは、その最たるもの。カフリンクスは数少ないビジネススタイルに許されたアクセサリーですからね。もちろん派手なものは避けて、シルバー系のものを選ぶのが正統です。石付きの場合、昼用が白、夜用が黒と明確に分かれていますのでご注意を」(青柳)
styling:Mitsunori Aoyagi(Hamish)
photograph:Ryohei Watanabe
hair & make:Akira Nishihira
model:Kenji Kureyama(BARK IN STYLE)
edit & text:zeroyon lab.