付き合いの深い取引先に出向くといった場面で品格を醸す
長年の付き合いがある商談相手にアピールすべきは、変わらぬリスペクトと常に積極的な姿勢。親しみを十分に感じさせつつも、どこか前向きなスピリッツを着こなしや態度で示したい。イタリアブランドの重鎮が手掛けるスーツはカッチリ感を備えつつパッドや芯地を控えた軽快な縫製。これなら相手に過剰な威圧感を与えることもない。清潔さに溢れるライトグレーの一着だが、意外にもビジネススーツとしては比較的珍しい色柄だ。ゆえに着る人のセンスが品良く滲み出るのだ。
青柳光則さんからアドバイス▼流行のシャツを取り入れセンスの良さを主張
本特集のスタイリングをしたファッションディレクターの青柳さんが、スーツの魅力やスタイリングのコツを解説。
淡いカラーのスーツはノーブルな清潔感をアピールします。しかし完全な単色使いだとやや平板なルックスに見えがち。細かい柄があることでシックな落ち着きを感じさせるのです。この着こなしにおいてアクセントとなっているのはシアサッカーのシャツ。シアサッカーはいわゆる縮れ綿布の一種で、凹凸を持つため肌への接地面が少なく汗をかく季節に適しているといわれています。今季はこのシアサッカー地のジャケットやシャツがひとつのトレンド。ビジネスの装いに取り入れることで、感度の良さを滲ませることが可能です。
styling:Mitsunori Aoyagi(Hamish)
photograph:Ryohei Watanabe
hair & make:Akira Nishihira
model:Kenji Kureyama
edit & text:zeroyon lab.