“南欧リゾート”までのアクセスは近鉄名古屋駅から特急で約2時間、賢島駅から無料のシャトルバスでおよそ10分だ。東京駅の始発に近い新幹線に乗って、午前11時くらいにホテルに到着。

最初に出迎えるロビーからは英虞湾を一望することができ、リゾートに来たことを知らせてくれる。リアス式海岸を望む見事な景色はチェックインすら忘れて、しばらく佇んでいたくなるほどだ。

南欧の海辺を彷彿とさせる白を基調とした建築と、伊勢志摩の海・空・風が、非日常でありながらリラックスできるという上質な癒しの空間を形成している。子どもには分からない、「大人の休憩時間」をここでは体験できる。

左:英虞湾を一望できる開放的なロビー/右:客室スペース40.5平方メートル・テラス10.0平方メートルと申し分ない広さでゆっくりとくつろげるスーぺリアツインルーム

今回宿泊したのは、2018年4月にリニューアルオープンしたスーペリアツインルーム。南欧リゾートでの優雅な時間を追求したというこの部屋。海を感じさせるブルーグリーンをアクセントとして効かせながら、木目や落ち着いた色のカーペットを使うことで陽気になりすぎず、くつろげる空間に仕上がっている。

部屋の設備やアメニティは十二分にそろっていて何不自由ない。赤と白の小さいボトルワインが一本ずつ置いてあった。広めのベランダで明るいうちから一杯飲みたいという衝動を抑えて、アクティビティへ出かけることにした。

電動自転車で巡る絶景と美味

レンタサイクル(要予約、3時間1000円(税込)/6時間1500円(税込))を行っているということで、到着後チェックインまでフロントで荷物を預かってもらい、さっそくサイクリングへ。貸し出しているのは電動自転車で20km/hくらいの巡行が可能。普段はスポーツバイクに乗り、電動自転車は認めていない筆者だったが、走り出してすぐに電動のアシストの恩恵を授かることとなった。

左上:全体的に交通量は少なく走りやすかった/右上:横山展望台からみた英虞湾/右下:展望台に併設されたカフェ/左下:国府白浜とレンタルした電動自転車

初めに向かったのは、英虞湾を一望できる「横山展望台」。当然、山の上にあるのだが、展望台までの坂がかなりの急こう配なのだ。マウンテンバイクで息を切らしながら登っている人を尻目に、電動アシストを使って汗もかかずに坂道を登ることができた。リアス式海岸という地形では細かいアップダウンが多数待ち構えているので、爽やかなサイクリングを希望する人には電動自転車が正解だ。

展望台は平日にもかかわらず多くの観光客でにぎわっていた。併設されたカフェでは車で上がってきた老若男女がコーヒーやアイスクリームを食べながら、景色を楽しんでいた。入り組んだ海岸線を見下ろせる、特殊な地形が生んだ絶景は一度は訪れてみてほしいお薦めのスポットだ。

志摩はサイクルツーリズムにも力を入れており、WEBでも情報が閲覧できるほか、ホテルで詳細なサイクリングマップをもらうこともできるので、ぜひこれらを活用してほしい。