「響」の水割りとスパイシーな鮑の調和に脱帽

志摩観光ホテルといえば、鮑料理が欠かせない

志摩観光ホテルの「海の幸フレンチ」メニューを代表する料理に、鮑のステーキがある。地の海で採れた鮑はここでは欠かせない食材で、この日、魚介料理の締めくくりに供されたメニューの主役も鮑。クローブやシナモンなどのスパイスでマリネした鮑に、パセリ入りのバターソースを合わせたリッチな香りの一皿だ。

「鮑マリネの際立つ香りを長く楽しむには、その味わいを穏やかに包み込むウイスキーが最適。柔らかな味わいの『響 ジャパニーズハーモニー』を合わせました」と福與さん。

近年、ジャパニーズ・ウイスキーは海外でも評価が高く、厳選した多彩な原酒を用いたブレンデッドウイスキー「響」も例にもれない。その繊細な余韻を堪能するためにも、福與さんは水割りを推奨。鮑のマリネに響の水割りを合わせることで、バターの油はすっと切れ、鼻に抜ける鮑の香味を膨らませてもくれる。

「山崎」ロックで松阪牛の旨味を引き出す

力強い牛の旨味を山崎が任せとけとばかりに受け止める

「旨味の濃い松阪牛のもも肉には何が合うか。探って行きついたのは、熟成由来の甘く華やかな香りとまろやかな『山崎』でした。ここは少し濃いめのオンザロックで」

樽香が心地よく重厚な「山崎12年」×松阪牛。トーンの似た旨味があるもの同士で味わうことで、旨味の沼にはまっていくような快楽を感じることができる。ちびちびロックで愉しみながらという趣向もおもしろい。福與さんは言う。

「ストレートから、オンザロック、水割り、ハイボールなど、さまざまな飲み方で料理やシチュエーションに合わせられるのは、ウイスキーならではの魅力であり、楽しみ方だと思います」

王道のワインとは違うペアリングの楽しみ方を知るチャンス。ウイスキーラバーには、ぜひとも訪れてみてほしい。

※特別ディナーは11月30日まで開催。料理2万4600円(10月1日以降は2万5168円)。ペアリングは5グラス8000円(10月1日以降は8228円)。3グラス4500円(10月1日以降は4598円)
※要予約 2日前20時までに

特別ディナーのほか、ウイスキーコラボ企画の一環として宿泊者限定アクティビティ「ウイスキーセミナー」も開催。ウイスキープロフェッショナルの資格を持つサントリー社員による解説で、蒸留法から歴史まで、ウイスキーに関するさまざまな知識を得ることができる上、数種類のウイスキーのテイスティングもできる。開催日は、9月28日(土)と11月30日(土)。
公式サイト

志摩観光ホテルの開業は1951年。戦後初の純洋式リゾートホテルとして誕生した。現在、宿泊棟は、小説『華麗なる一族』の舞台にもなった「ザ クラシック」と、全室スイートルームの「ザ ベイスイート」の2棟。広大な敷地内は自然にあふれ、散策も楽しめる。アクティビティが充実しており、ホテル専用の桟橋から出航するチャータークルーズも用意(別料金)。風光明媚な英虞湾のプライべートクルーズを堪能することもできる。また、ホテル周辺には英虞湾名産の真珠を売る店もたくさん。

問い合わせ情報

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「志摩観光ホテル」
三重県志摩市阿児町神明731
TEL:0559‐43‐1211(ホテル代表)

text : Yoko Yasui