Editor's Note
ウール、カシミヤ、ビキューナなど高級天然素材を扱うとともに、防水・防風機能を持つ「ストームシステム®」や、撥水性に加え優れた防汚性を兼備する「レインシステム®」など、先進のハイテク素材も取り揃えるのはロロ・ピアーナのセールスポイント。世界中のテーラーやファッションブランドが信頼を寄せる高級服地メーカーであるとともに、自社でも既製服やアクセサリーを展開するラグジュアリーブランドだ。1994年にはペルー政府およびコミュニティーと契約し投資を開始。ビキューナの購入とファブリックおよび最終製品への加工と、その輸出の独占権を取得する代わりに、絶滅の危機に瀕していたビキューナの保護にも努めている。
Brand History
北イタリア・トリヴェロ出身のロロ・ピアーナファミリーが毛織物商人としてビジネスをスタートさせたのが19世紀初頭。20世紀に入りビジネスの拠点をいくつか移動させた後の1924年、ピエトロ・ロロ・ピアーナにより現在のブランドの礎が築かれた。ピエトロの甥であるフランコがオートクチュール用の高級素材を手がけるサプライヤーとして成功を収めたのが1941年。以後、ハイグレードなウールとカシミヤを中心に、海外へ生地を供給し事業を拡大する。1980年代には、既製服やアクセサリーの製造を開始。テキスタイルとプロダクトのツーディビジョン展開のビジネスモデルを確立。6世代にもわたる高級テキスタイルの販売実績は、業界のリーダーとして誰もが認めるもの。いまやロロ・ピアーナの名はラグジュアリー生地の代名詞として世界中に知られている。2013年には、LVMHグループの一員となった。