靴を素足ではくというラテン系スタイルの隆盛も手伝って、ノークッションなど短め丈のパンツが人気を博している。しかしビジネスで着用するウエアは、すべからくトレンドと区別して考えるべき。パンツの裾が靴の甲に届かないノークッションの裾では、脚を組んで着座したときなど、足首が大幅に露出してしまうもの。それはやはり品格を欠いたルックスといわざるをえない。ビジネスパンツの丈は、直立したときに靴の甲部分に裾が1~1.5cmほど余分に溜まる、ハーフクッションが現在の理想だ。
いかなる動作においても靴下や地肌を見せないパンツ丈がクラシックスタイルの基本。その昔はワンクッションを主流とする時代もあったが、現代的なセンスとは少々異なるもの。写真のようなハーフクッションこそ今の時代のスマートスタイルだ。
text:zeroyon lab.
photograph:Ryohei Watanabe
styling:Mitsunori Aoyagi
model:Kenji Kureyama