お金の使い方を知っているメルセデス・ベンツ 【注目度】★★★

「C200アバンギャルド」はセダン(写真右552万円~)とステーションワゴン(写真左576万円~)

「メルセデス・ベンツCクラス」が新エンジンを搭載して7月25日に日本発売になった。とりわけ注目してもらいたいのが1.5リッター4気筒ガソリンユニットだ。

「C200アバンギャルド」の1.5リッターエンジンには「BSG」が搭載されている。ベルトドリブン・スターター・ジェネレーターの略。ごく低回転域でエンジントルクが充分に立ち上がるまでを電気モーターがカバーする。

さきに 「S450」や「CLS450」で日本に導入されているISG(こちらはインテグレーテッド・スターター・ジェネレーターといいベルト類をいっさい使わないのが特徴)と同種の考えで開発されている。

「C200アバンギャルド」には先行車との車間距離のみならず周囲の交通状況(車両、車線、 ガードレールなど平行な物体)を常に監視するシステム搭載

もうひとつ、48ボルトのバッテリーの活用範囲の広さも注目だ。たとえば、エンジンのスタートストップを行う速度域が広くなり、高速走行時などまめにエンジン停止。

さらにその際にはオーバーヒートを起こさないようウォーターポンプは必要に応じて電動で駆動される。それも48ボルトバッテリーの恩恵。

「C200アバンギャルド」には先行車との車間距離のみならず周囲の交通状況(車両、車線、 ガードレールなど平行な物体)を常に監視するシステム搭載

マイルドハイブリッドとも言われるテクノロジーで、運転しやすさはピカイチ。今回のメルセデス・ベンツに代表されるように、ドイツのメーカーは金をかけるべきところ(パワープラント)にしっかり投資しているのだ。そこに感心させられた。

小川 フミオ/Fumio Ogawa
慶應義塾大学文学部卒。複数の自動車誌やグルメ誌の編集長を歴任。そのあとフリーランスとして、クルマ、グルメ、デザイン、ホテルなどライフスタイル全般を手がける。寄稿媒体は週刊誌や月刊誌などの雑誌と新聞社やライフスタイル誌のウェブサイト中心。

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