「通勤であえてグラベルロード」が正しい3つの理由

日本の自転車通勤をよく知ったかのよう

――欧米を中心に数年前から人気に火が付いたグラベルロードが日本でもじわじわと浸透し始めているようですね。ロードバイクと端的に違う点はどこでしょうか。

【菊地】「グラベル」は英語で「砂利」という意味ですから、オフロードも走れるロードバイクだと考えればいいでしょう。純粋なロードバイクと比べると3つの特徴があります。まずタイヤが太いことです。ロードでは23ミリや25ミリが多いところ、グラベルロードは35ミリ~38ミリが中心です。それからアップライトポジションです。乗った姿勢がロードバイクほど前傾になりません。もう一つはディスクブレーキが標準装備されていることです。

――グラベルロードを通勤で使う場合、この3つの特徴はどう利いてきますか。

グラベルロードの魅力を分かりやすく教えてくれたワイズロード新宿クロスバイク館副店長の菊地雅之さん
グラベルロードの魅力を分かりやすく教えてくれたワイズロード新宿クロスバイク館副店長の菊地雅之さん

【菊地】タイヤ幅が広いと路面の変化に対応しやすいですね。道路に多少の亀裂やデコボコがあっても平気です。通勤で自転車を使っていると街中では点字ブロックを横切ったり小さな段差を乗り越えたりしなければいけない場面もあると思います。そういう場合でもストレスなく走れます。

アップライトポジションは低速時の走行が安定します。やむをえず歩道に乗りあげるときなどはゆっくり走らなければならないので、低速走行性は街乗りのときに重宝します。


ディスクブレーキが有利なのは特に雨の日です。ロードバイクで多く採用されている、ブレーキシューでタイヤを挟むタイプのリムブレーキはタイヤが1周して水分を跳ね飛ばさないと利き始めません。ディスクブレーキは最初から利いてくれます。

――雨の日も変わらない制動力は助かります。「雨が降ったら会社に行きません」とは言えませんから(笑)。今教えてもらった3つの特徴は週末のサイクリングでも威力を発揮しそうですね。

【菊地】もちろんです。速さだけを競うならロードバイクが勝るでしょうが、ゆっくりとサイクリングを楽しむなら路面状況を選ばず、姿勢も楽なグラベルロードが向いています。タイヤの太さが40ミリを超えるタイプもあり、こちらは荒れ地を走るときに適しています。