前回紹介した第2弾と同様に“25thアニバーサリー”エディションの共通の特徴であるシルバーカラーのダイヤルとブルーのエレメントが絶妙なバランスのコンビネーションが目を引く一本。アリゲーターベルトもブルーで統一されており、全体に色彩の調和が美しい。 今回紹介する「ランゲ 1・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダー “25th アニバーサリー”」で特筆すべきは2点。一つは「ランゲ1」の特徴的なダイヤル配置と永久カレンダー機能を両立させたこと。もう一つは、ストップセコンド機能搭載トゥールビヨンの圧倒的な美しさだろう。
時分表示サークルをオフセンターに配するというランゲ1の画期的なデザインは、初めて披露された94年当時、鮮烈な印象を与えた。
今なお、アイコニックで先進性が色あせないこのデザインを維持しながら、永久カレンダー機能を付属させるために考え出されたのが、回転式月表示リング。月表示をダイヤル外周を回転するリングで実現するアイディアは、視認性の高さにも寄与しているという秀逸さ。
カレンダー表示はすべて瞬転式で、一斉に表示が変わる様子は小気味良さすら感じさせる。時を刻むこと自体にエンターテイメント性を感じられて面白い。
A.ランゲ&ゾーネの自社製キャリバーL082.1はストップセコンド機能付きで秒単位で正確に時刻を合わせられる実用性を備えていてる。
見た目の美しさも圧巻だ。トゥールビヨン受けには「25」日を示すランゲ・アウトサイズデイトを彫り込み、彫り線をブルーに仕上げることでデザインのアクセントとして効いている。トゥールビヨンキャリッジ上側のブラックポリッシュ仕上げやトゥールビヨンを受けるダイヤモンドの受け石は、ランゲウォッチならではの品質の証しだ。
「25」という数字は新生A.ランゲ&ゾーネが初めのコレクションを発表してから経過した歳月を表している。1994年10月24日、ブランドの再興を鮮明にしたファーストコレクションとして発表された中の1本が「ランゲ1」だった。A.ランゲ&ゾーネの代名詞ともいえるモデルが誕生した記念すべき年を祝うべく、2019年10月24日まで毎月、ランゲ1 ファミリーのクラシックモデルの記念エディションを本数限定で発表していくというから楽しみだ。
「ランゲ 1・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダー “25th アニバーサリー”」
【ムーブメント】
ランゲ自社製キャリバーL082.1、自動巻き、ランゲ最高品質基準準拠、手作業による組立ておよび装飾、五姿勢調整済み、素材の特性を活かした洋銀製の地板および受け、21K ゴールド製センターエレメントおよびプラチナ製分銅付き片方向巻上げ式ローター、彫り線をブルーでコーティングしたハンドエングレービング入り中間車受けおよびトゥールビヨン受け、ランゲ・アウトサイズデイトのエングレービング入りトゥールビヨン受け
【石数】
76石、うち1石はダイヤモンド受け石
【脱進機】
アンクル脱進機
【調速機】
耐震機構および偏心錘付きテンプ、自社製ヒゲゼンマイ、毎時21,600振動
【パワーリザーブ】
完全巻上げ状態で50時間
【機能】
時、分およびスモールセコンドによる時刻表示/特許技術ストップセコンド機能搭載トゥールビヨン/アウトサイズデイト、曜日、月およびうるう年表示付き永久カレンダー/デイ・ナイト表示/ムーンフェイズ表示
【操作系】
ゼンマイ巻上げおよび時刻調整用リューズ/カレンダーの全表示要素を同時に進めるワンタッチ調整ボタンおよび月、曜日、ムーンフェイズの個別調整用埋め込み式ボタン
【ケース寸法】
直径:41.9mm、高さ:12.2mm
【ムーブメント寸法】
直径:34.1mm、高さ:7.8mm
【風防ガラスおよびシースルーバック】
サファイアクリスタル(モース硬度9)
【ケース】
ホワイトゴールド
【ダイヤル】
シルバー無垢 シルバー、英語表記
【針】
ブルースチール
【ベルト】
手縫いアリゲーターベルト(ブルーのレザーにグレーのステッチ)
【バックル】
ホワイトゴールド製フォールディングバックル
【限定数】
25本、限定番号01/25~25/25の刻印入り
【発売時期】
2019年5月以降
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