200余年の老舗が放つフレンチの粋
高級ブランドであるメゾンを数多く輩出してきたフランス。その発祥は主にフランスの第二帝政時代と言われるが、「ゴヤール」はその遥か以前である1792年にブランドの源流を持つ堂々の老舗。衣装を美しく収納する木箱の製作を経て1850年代には高級トランクメーカーとして発展。現在もブランドのアイコンとして用いられる杉綾模様の“ゴヤールディンキャンバス”は、当時の代表者であるフランソワ・ゴヤールが手掛けた不世出のデザインだ。
おそらく本WEB読者のなかにも、基本的に黒白茶からなる杉綾模様を施した防水性の高いキャンバス鞄を目にした人は少なくないはず。手提げ型のいわゆるトートバッグが世界的にも有名だが、昨今は旅行に適した大型バッグやSLG(スモールレザーグッズ)なども多彩にリリースしている。女性からの人気も高いブランドゆえに、パートナーと共用しやすいところも見逃せない。
クリーンなホワイトモデルは圧倒的な存在感
世界を飛び回るジェットセッターにも使い勝手の良いような形を持つ「ボーイング」は、同ブランド伝統となるゴヤールディンキャンバスとレザーをコンビ使いした機能的なボストンバッグだ。本体上部のジップ式開口部は端から端まで大きく開くため、荷物の出し入れが容易に行いやすい構造。
また、ゴヤールディンキャンバスはレザー等に比べ、軽量で丈夫。そして雨滴も弾く素材ゆえに、全天候型であるのも特徴だ。11色で展開するなかでもこのホワイトモデルは、清潔感に加えターフのグリーンに特に映える特別なカラー。ゴルフスタイルを爽やかかつエレガントに見せる効果も備えている。
柄は熟練職人のハンドプリント
杉綾模様と呼ばれるゴヤールディンのパターン。工業的で画一的なプリントではなく、昔ながらの精緻な手技により色版を重ねられているのが大きなポイント。絶妙なパターンの重ね合わせから熟練の職人技が見て取れる。
二度目を引く鮮やかなカラー内装
ホワイトモデルの内装は鮮やかなイエロー。入れ口を開くことでパッと明るい雰囲気になる。メインのコンパートメントは大きな荷物も出し入れしやすいように、仕切りを排した1室仕立てになっている。
styling:Mariko Kawada
edit & text:Zeroyon Lab.
photograph:Tatsuya Ozawa(Studio Mug)