ビジネスにおける装いのカジュアル化が進む昨今。大手企業でも、シーンに応じて気軽なノータイスタイルを実践する人が増えている。とはいえ仕事は仕事。すべてにおいてノールールでは示しがつかない場合もある。ドレッシーな美装の要であるタイを外すのであれば、ポケットチーフは残しておくべきだろう。特にリネンの白チーフは胸にひと挿しするだけで、清潔感を演出できるアイテムだ。そう、これは快適さだけを追求するのではなく、出会う人への心づかいを示すひとつの心意気でもある。
こういった場合のチーフは、あまり几帳面に挿すと、ノータイの寛ぎ感を損なうことがある。定番の挿し方であるTVフォールドでも、写真のように若干の崩しを入れつつ挿すことで、リラックスした雰囲気をほどよくアピールできるはずだ。
text:zeroyon lab.
photograph:Ryohei Watanabe
styling:Mitsunori Aoyagi
model:Kenji Kureyama