全日本空輸株式会社(以下、ANA)が国際線のファーストクラスやビジネスクラスを重点的にリニューアルする。およそ10年ぶりとなる国際線のリニューアルに際しては、機内デザイン監修に建築家・隈研吾氏を迎えるといった力の入れよう。2019年8月2日から一新される、そのくつろぎの空間で特に注目したいのが新しいシートだ。
新シートに内蔵される特殊立体構造ウレタンに西川株式会社(旧東京西川、以下西川)の「Sleep Tech®」寝具が採用され、今夏よりANAが導入する長距離国際線主力機のボーイング777‐300ER型内に設置される。他にシートの上に敷くシーツマットや羽毛掛けふとん(ファーストクラスのみ)も西川の製品だ。
新シートには効率的に体圧を分散する特殊立体構造のウレタンを使用し、着席時と就寝時の良好な姿勢を維持してくれる。多くのアスリートが支持するマットレスの寝心地を航空機で実現するために、シートに内蔵されるウレタンは西川とANAが共同で開発。まさに「機内でぐっすり寝る」ことを追求したシートだ。
羽毛掛けふとんには西川独自の加工によって保温力を向上させた西川ダウンを採用し、シーツマットはマットレスの効果を損なわない薄さながらも心地良い肌触りと通気性を実現した。
アスリートが良質な睡眠のために使うマットレスの技術がついに旅客機に搭載された。どんなロングフライトでもこのシートであれば、着陸した瞬間からリフレッシュした気分で動けるはずだ。タイトなスケジュールでのビジネストリップや一日も無駄にしたくない貴重なバケーションで利用されてはどうだろう。
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