これは使える! 日本酒イングリッシュ講座

教えてくれる人 新川智慈子さん

新川さんに外国人に日本酒の味を説明するための英語を教えてもらった。基本の単語は以下の8つ。

Clean「クセがなく綺麗な酒質」
Crisp「キレのある味わい」
Juicy「熟した果実のような味わい(生原酒系のお酒など)」
dry「辛口」
off‐dry「やや甘口」
rich「コクのある旨味」
fragrant「香りの高い」
elegant「優雅な」

味の表現は2、3語が適当だ。「This sake is dry.」だけでは辛口という説明だけで、味に関する情報がない。長すぎても複雑になってしまう。例えば「純米大吟醸 八海山 金剛心」の場合は「This sake is very clean,smooth and dry.」、「大七 頌歌」の場合は「This sake is elegant with beautiful aroma.」と表現すると上手に味を伝えることができる。

他にもlong finish「余韻が長い」、(beautiful) aroma「(とても良い)香り」、smooth「滑らかな口当たり」や「南部美人」のようなスパークリング系に使えるrefreshing「すっきりとした」、なども余裕があれば覚えておきたい。

味が似ている酒の個性は比較級で表現してみよう。例えば「This sake is drier than that one.」と表現することで、どっちも辛口であるけどより辛口であることを表現できる。

新川 智慈子(にいかわ・ちずこ)
酒どころ・秋田県出身。大学卒業後、ファッションデザイナーとして働いた後、唎酒師の資格を取得する。単身、ニューヨークに渡り、現地の日本食レストランで“サケソムリエ”として経験を積む。2008年、日本酒のPR、全国の蔵元のブランディングなどをサポートする会社「Sake Discoveries」を起業。現在は、アメリカを中心に飲食店で提供する日本酒リストの監修や、サービススタッフやソムリエに日本酒教育を行うなど、海外における日本酒文化の拡がりに貢献している。2012年 酒サムライ叙任。
http://www.sakediscoveries.com/

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「IMADEYA GINZA」
千葉県千葉市に本拠地を構える酒販店。日本酒をメインに、ワイン、リキュール、スピリッツを豊富に揃える。GINZA SIX店の店内には12時オープンの角打ちもあり、昼間からひとり酒を楽しむ客もいる。
住所:東京都中央区銀座6‐10‐1 地下2階(GINZA SIX内) 
TEL:03‐6264‐5537
営業時間:10時30分~20時30分
定休日:ビルの定休日に準ずる

text:Yoko Yasui
photograph:Wataru Mukai