第十四回「荷物が入ればいい? 機能性に偏るリュック問題」
「スタイリッシュ+機能+ステイタスが手に入るFURLA(フルラ)のバックパック」
【K】ねえ、先月転職してきた隣の部署の鈴木さんって知ってる?
【A】もちろん! 真面目そうな人よね。もうチェックしたの? 早い~!
【K】あはは、いやいやそうじゃないんだけどね。あの人いつもちょっと目を引くスーツ着ているのよね。どこのブランドだか知らないけど、シルエットが今っぽい感じがして。全体的にセンスがあるのかもね。
【M】そうかもね。古いスーツを着ている印象ではないわね。他にもお洒落アイテム目撃したの?
【K】実はね、この間、外で見かけたら、バックパック持ってたの。ちょっとスタイリッシュなかんじで背負っていたんだけど、あまり大きくなくて軽快で素敵だったのよね。思わず、どこの素敵なビジネスマン? って思っちゃったわ。
【A】あ、それ見た見た。PCとか入れられるのに意外と薄くて、機能ばかりでなくデザインも伴っている感じのでしょ。うんうん、素敵だった。
【M】最近、街でもずいぶんリュックのビジネスマンを見かけるようになったけど、機能重視のものばかりが目について、スーツには合ってないのよね。荷物が重い人には手ぶらになっていいけど、きちんとした場所にもリュックってどうなの? って思っちゃう。
【A】機能重視なだけだと、ステイタス感にも欠けるしね。
【K】そうそう。でも、その鈴木さんのバックパックは違ったのよ。洒落てる感じがあって。よく見たら小さくFURLAって書いてあったのよね。FURLAってレディースブランドじゃない? だから、どうしてレディース? って、それもちょっと驚いたのよ。
【M】えええ? そうなの? それは一目置いちゃうかも。ここ数年でメンズが登場したのよね、FURLA。それをもう使っているなんて情報収集早いなあ。
【A】それはきっと彼女とか奥さんから情報をもらっているのかな。まだメンズ展開が周知されてないから、ちょっと女性の影がちらつくっていうのも興味をそそられて面白いわね。
【M】面白い~。でも、あのスーツの選びからすると、もしかしたら、自分でどこかから情報ゲットして買ったのかもしれない。アンテナ張ってる感じもあるし!
【A】そうだったらすごいな。こういうものを選んでいると、シンプルな装いの中にその人のアイデンティが感じられるわね。
【K】さらに驚いたんだけど、外で見かけたときはバックパックだったのに、会社の中ですれ違ったときはストラップがなくて手持ちのブリーフケースになっていたの。バックパックだったときはカジュアルダウンして見えたんだけど、すっかりビジネスバッグに変わっていて。持ち手も同じ素材でできているからとても品があって素敵だったわ。
【A】2WAYになるのね。便利。かなり印象が違うから汎用性が広がりそうね。
【K】それだけじゃないの。荷物が重いけどバックパックにしたくないときは、ストラップを付け替えればショルダーにもなるみたい。それって凄くない?
【A】えーーっ! ショルダーにもできるの? それは驚くかも! だって3WAYでしょ?
【M】そういうことになるわね。かなり汎用性広いわ。機能重視というビジネスバッグとも違ってちょっとラグジュアリー感もあるし、ステイタスも感じられるし、これはいいかも。
【A】なるほど、鈴木さん、目の付け所が違うわね。
【K】ちょっと! 今ググったけど、FURLAのメンズバッグって比較的お手頃価格よ! 7万8000円だって。
【A】え? 本当? 人気ブランドなのにその値段設定ってお手頃じゃない? 夫の誕生日プレゼントに買ってあげられそうな金額だわ。これなら喜んでくれるかも。
【M】そのコスパの良さがFURLAなのよね。レディースも比較的お手頃価格に抑えてるし、その値段の付けどころが上手いんだと思う。でも知ってた? 意外とFURLAって歴史があるのよ。1927年にイタリアで創業しているし。今時の若者ブランドってわけではないのよね。
【A】私も持ったことあるけど、そんなに古いなんて知らなかった。イタリアのビッグメゾンと変わらない歴史があるなんて、ちょっと見方が変わったな。ね、クミ……。
【K】ねえ、ちょっと、このバッグPCのスペースもあるし、表面はラミネート加工もしてあるから傷つきにくいんだって。ふむふむ。
【A】ねえクミ、それにしても調べるの早くない? もうそこまで……(笑)
【K】だって、いいと思ったら、早く調べて買わないと、無くなっちゃうわよ!
【A】それはヤダヤダ。私買いに行く! って、夫の誕生日3カ月先なんだけど……。
【M】はいはい。じゃあ、今度鈴木さん誘ってバッグの使い心地など聞く飲みにでも行こうか。
【A】&【K】賛成~。
【今回ご協力いただいた方】
豊富な商品知識を基に抜群のセンスでチョイスしたアイテムを、巧みな話術で解説。こんな店員さんに接客してもらったら、予算オーバー間違いなし!
【男の身だしなみ向上委員会 by re*colabo】
今の時代、仕事をする上でどれだけ女性の心を掴むかというのは大きなアドバンテージ。そこで、男性の身だしなみを女性たちは実際にどうみているのかを、女性ファッションライターの目線から本音で語ります。身に付けるものは、本人のイメージを左右する重要なファクターであり、気付いていなかったことを改善することにより、改めて身だしなみを整える一歩になれば嬉しく思います。
re*colabo
女性誌出身のクリエイティブ&ライターチーム。これまでに光文社「STORY」、講談社「フォルツァスタイル」など数々の媒体や、書籍で執筆。また、航空会社のオリジナル商品を手掛けるなど、女性ならではの視点で多くのヒット商品を生み出している。その他、女性の心を鋭く分析するマーケティング調査が人気であり、大手化粧品会社ほか、さまざまな企業から依頼を受けている。
マリ(中央)
re*colabo代表。ファション系出身ライター。「大人だからできる」シックなコンサバを推奨。内面を映すスタイリングに定評あり。
クミ(右)
元バンカーの生真面目ライター。ファション、グルメ、トラベルなど多岐に渡り執筆。シンプルで「カッコいい」装いが得意。re*colaboで一番マナーやルールに拘りあり。
アキ(左)
人物取材が得意。10代半ばから20代後半まで、フランスとアメリカへ留学。結婚を機に夫の転勤に伴いアメリカにて駐在妻を経験。帰国後ライターに。
photo:Mutsuko Kudo
text:re*colabo