2~3泊の旅行などに用いるボストンバッグは、ゴルフの様々なギアや着替え、それにスパイクなどを収納し持ち運ぶ鞄として非常に丁度良いサイズ。しかもスポーツアイテム然としたルックスではなく、高級かつファッショナブルな味付けのため、色々なシーンに使い回せるところも見逃せないポイントだ。そこで、欧州の高級ブランドが手掛ける“ゴルフにも最適”な万能ボストンバッグに注目。第3回目として、英国王室御用達に認定される名門「スマイソン」のバッグにフォーカスする。
英国王室にも愛用者の多い英国ブランド
エリザベス女王やエディンバラ公、それにチャールズ皇太子から英国王室御用達として認定される「スマイソン」。1887年にロンドンで創業したこの老舗は、王室を始め貴族やセレブリティが愛用するノートや手帳、そのほかグリーティングカードやホームプロダクトなどで知られるブランドだ。
昨今ではバッグや財布などのレザーアイテムも種類豊富に展開してブランドの幅を広げている。そんな「スマイソン」において2018年からクリエイティブディレクターを務めるのが、「バーバリー」にてチーフデザイナーを務めた経験を持つルーク・ゴダディン。今季は同ブランド130余年の歴史を踏まえ、ヴィクトリア時代に使用されていた中東カーペットに着想を得たバッグを多彩にリリース。緻密かつエキゾティズム漂うクリエーションが認められ、世界から注目を浴びている。
中東風の織り柄が素朴にして個性的
中東のキリム(絨毯)は民族調の織り柄を特徴とするウールやコットンを主原料とする厚地素材。今季スマイソンでは、そんなキリムにヒントを得てイタリアにて織らせた独自のテキスタイルをバッグに採用。
エキゾティックな色柄に加えブランドの頭文字である「S」をモチーフとするモノグラムパターンを取り混ぜており、温かみと個性を強く感じさせる仕上がりだ。写真の手提げバッグは脱着式のショルダーストラップが付属することに加え、本体両脇の金具を利用することで、立体的なボストン型にも変形するこだわりのデザイン。メインの入れ口は小物をサッと取り出すことも容易なダブルジップ仕様。
着こなし全体が華やかに引き立つ
「S」モチーフのモノグラム柄は、ブランドの創始者であるフランク・スマイソンに由来する。彼が銀職人だった時代に作りだした、ひねった形の銀ペンを現クリエイティブディレクターのルーク・ゴダディンがグラフィカルにアレンジしたデザイン。色柄豊かな織り素材のバッグは、たとえ装いがシンプルでも、一点取り入れることでスタイルに強い個性を演出してくれる。
styling:Mariko Kawada
edit & text:Zeroyon Lab.
photograph:Tatsuya Ozawa(Studio Mug)