夏のシャツ選びのポイント

ファッションディレクターの青柳光則さんは「半袖のシャツを着るのは日本人だけで、グローバルな視点からみたらかっこ悪いですよ。また、汗をかいた素肌を露出するのは、女性からの受けもよくありません」と指摘する。では、どうすればいいのか。「シャツは長袖が基本。どうしても暑くて我慢できないのなら、腕まくりをすればいい。仕事に打ち込む感じがして好感が持てますよ」と青柳さん。また、素材や衿の形など、パリッと見えるものを選ぶことで、夏でもだらしなく見えないようなスタイルになるという。さっそく、順に紹介していこう。

ボタンダウンではなく、スナップダウンのシャツを選べ

ノーネクタイ、シャツ1枚の姿になる場合、つい選んでしまいがちなのがボタンダウンシャツだ。ボタンダウンはカジュアルなものであり、着る人の年齢によっては若々しいどころか、子供っぽい印象になり、ちぐはぐに見えてしまうもの。そんなときは、衿先のボタンが隠れるD'URBAN(ダーバン)のスナップダウンのシャツがお薦めだ。衿元がすっきりとし、大人の着こなしとなるからだ。

羽根衿の芯地がしっかりしたシャツで、頼もしさを演出

衿元が汗にぬれると、だんだんとくったりしてきて、つぶれてしまうという経験をしたことがあるだろう。夏のシャツ姿がだらしなく見える原因のひとつだ。そんなときは、芯地のしっかりしたシャツを選ぶといいだろう。英国王室御用達のTurnbull & Asser(ターンブル&アッサー)なら、心配はいらない。独自の優美なラインを描く衿の形は崩れることがなく、衿元に清潔感を保ってくれるはずだ。

きれい目のカジュアルを狙うなら、ワンピースカラーを選ぶ

リラクシングなシャツでありながら、お客さんの前にも出られる清潔感を求めるのでれば、LUIGI BORRELLI(ルイジ ボレッリ)のシャツが一押しだ。表地、衿、カフスともに柔らかい芯地が使われていて、着心地の軽さは抜群。ナポリに男たちが好む衿と身頃が1枚の生地でつながっているワンピースカラーが涼しげだ。普段、クールビズでポロシャツを着ておる人にこそ試して欲しい1枚だ。

エレガントな印象を醸すには、小ぶりの衿羽根が最適だ

暑い時期でも、涼しい顔で仕事をこなし、見た目にもエレガンスを保ちたい。そんな要求に応えてくれるのがFRAY(フライ)のシャツだ。細かなステッチのミシン使いでしなやかな着心地を生む逸品だ。シャツのラインナップには、衿羽根が小ぶりな上に、第1ボタンと第2ボタンが近く、衿元が広がりすぎないため、ノータイのときに上品な印象となるので、フォーマルなシーンでも着用できる。

男らしい決断力をアピールするには、衿の立ち上がりが肝要だ

ナポリの男たちが好むのは、衿羽をあご先で感じ取れるほどの衿の立ち上がりだ。BARBA(バルバ)のシャツは、前台衿が高く、衿元で男らしさ、力強さを印象づけることができる。ネクタイしたときのおさまりもよく、ノータイでは軽く開いた衿元に色気があり、ネクタイをつけたり、はずしたりする人にはお薦めの1枚だ。シルエットはやや細身で、体にジャストフィットさせて着こなしたい。

鋭さと優しさを兼ね備えたセミワイドが、顔をシャープに見せる

顔の大きさや頭の形から、いまひとつしっくりくるシャツが見つからないとお嘆きの方には、ストラスブルゴ‐ヤマガミのシャツを試して欲しい。名シャツ職人・山神正則氏が監修したこのシャツは、日本人の体型に最適化することをめざして作られている。羽根衿の大きさ、開き加減、台衿の高さなど、絶妙な塩梅なのだ。また、素材のインド綿も日本の多湿な環境に、快適を約束してくれる。

まさに夏向きの衿。ノータイでも品位を保つならカッタウェイを

熊本県人吉市に本社を置くヒトヨシ シャツだ。日本発・世界基準のドレスシャツを作るべく立ち上がったというだけあって、品格を感じさせる。カッタウェイは、衿元がコンパクトに見え、開きすぎることがないので、クールビズにうってつけのディテールだ。絡み織りの素材も通気性がよく快適。日本製のシャツでありながら、外国人の同僚にも「おっ!」と思わせる力と気品が備わっている。

ラウンドカラーを選んで、愛嬌と親しみやすさを印象付ける

最後に紹介したいのは、BAGUTTA(バグッタ)衿先が丸いラウンドカラーのシャツだ。カジュアルな服装が受け入れられやすいクールビズのシーズンにこそ、普段とは違ったディテールでちょっとしたイメチェンを図るのはどうだろうか。大人が着るとなんともチャーミングな印象になる、役職にある人にこそ着てほしい衿型だ。職場の雰囲気を改善するのに一役買うことができるはず。

text:PRESIDENT STYLE
photograph:Tatsuya Ozawa(Studio Mug)