


抑揚豊かなダイヤルに見とれる。パルミジャーニ・フルリエの新作は確かな審美眼の証左[2025年新作腕時計‐品格に帰する]

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実用追求の一つの到達点。パテック フィリップはだから最高峰と称される[2025年新作腕時計‐品格に帰する]

1847年、宝石細工師だったルイ=フランソワ・カルティエが師から受け継いだ工房でジュエラーを開いたことが起源。創業直後からフランス国内では王室御用達となり、当時の社交界の中心にあったナポレオン3世の妃、ウジェニー皇后がオーダーしたことなどから、その名声はヨーロッパ全土へ広まった。創業家3代目のルイ・カルティエの時代にはロンドンやニューヨークにも支店を開設。また、ブラジル人飛行家アルベルト・サントス=デュモンの「飛行船の操縦桿を握ったままでも時間を知ることができたら……」という要望に応えて1904年にレザーストラップ付きの時計を発明。これが世界初の男性用腕時計となり、後にカルティエの名品「サントス ドゥ カルティエ」となる。第一次世界大戦で登場した戦車の無限軌道に着想を得て「タンク」を創造したこともまた、ルイの非凡の才を物語る。
以降、ジュエラーでありながら腕時計デザインでも先駆的な役割を果たし、1983年には女性向けの大胆な角型時計「パンテール ドゥ カルティエ」、85年には独創的なリュウズプロテクターを備えた防水時計の「パシャ」を発表。93年にヴァンドーム グループ(現リシュモン グループ)設立。98年、過去の名作を現代的にリファインした機械式のライン「コレクション・プリヴェ・カルティエ・パリ(CPCP)」を展開し、機械式時計製造が本格化する。21世紀になるとアーチ形のリュウズガードを備えた「バロン ブルー ドゥ カルティエ」、エレガントスポーティーの「カリブル ドゥ カルティエ」、角型リュウズ付きの「クレ ドゥ カルティエ」、そしてクッション形ケースの「ドライブ ドゥ カルティエ」を相次いで発表。ムーブメントの内製化や複雑機構開発、メンテナンスフリーに向けた新素材の開発にも並行して取り組み、創造性と技術の両面で力量を発揮している。